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2024.09.25 

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応援広告(センイル広告)を成功させるための7つの注意点!



はじめに



皆さんは応援広告(センイル広告)を、ご存知でしょうか?

応援広告とは、アイドルやVTuberなどのファンが、自ら広告主となって掲出する広告のことです。

2023年度には屋外・交通広告市場の約一割を占めるようになったとされています。

読者さんの中にも、応援広告を出してみたいとお考えの方が、いらっしゃるかもしれませんね。

今回はその応援広告を成功させるための注意点を説明していきたいと思います。




目次



1.基礎知識

2.事前準備

3.代理店への申し込み

4.事務所・権利元への許可取り

5.広告デザイン

6.入稿

7.SNS告知




1.基礎知識



応援広告の掲出には、入念な準備が必要です。

ここでは掲出ができない事態になってしまわぬよう、事前に抑えておきたい注意点について解説していきます。 ※あくまでも一般的な注意点なので、すべての広告掲載会社において以下の注意が適用されるわけではありません。詳細な注意点については、必ず各社公式にお問い合わせください。


①広告が掲出できないケース

(1)個人での広告掲出

広告掲出主は、2名以上の団体であることを求められる場合があります。

その際の多くが団体名も必要とします。

新規で団体を作る場合は、団体名も準備しておきましょう。


(2)掲出団体内に未成年者がいる場合

未成年者による応援広告の掲出は、団体代表・構成員・出資者に関わらず、多くの媒体社(鉄道会社など、広告掲出場所を提供する会社)で受付を行っていません。

保護者の同意を得ている場合や、保護者による代理申し込みでも同様なことが多いので注意してください。


(3)応援対象が下記の場合

応援対象によっても、掲出の可否があります。 一般的に不可とされる対象をまとめましたが、正確な情報は必ず申し込み予定の媒体社や、応援対象の事務所へお問い合わせください。


・個人やフリーランスなど、事務所に所属していない。

・ホストクラブ・コンカフェなどで働いている方。

・成人向けコンテンツに関連する方。

・漫画、映像、ゲームなどのコンテンツ。


➁広告掲出までにかかる時間

広告の予約開始はおおむね3~4か月前からになります。

また事務所への許可取りなどがあるため、およそ3か月前までには、広告代理店に予約を取る必要があります。

広告の掲出場所は多くが先着順で、随時、人気の掲出場所から売れていき、入金ができるまで枠を取り置くことができない会社がほとんどです。

メンバーや資金を集める時間を考えると、広告掲載の半年前くらいから準備を始める必要があるでしょう。



2.事前準備



基礎的な注意事項をクリアできたら、広告掲載に向けて準備を始めましょう。


①資金の準備をする際の注意点

(1)全体で必要な金額

例えば駅ポスターへの広告掲出の場合、以下の費用が掛かります。

  • ポスター印刷費用
  • ポスターデザイン費用(広告代理店にデザインを依頼する場合)
  • 駅広告掲出費用

ポスター印刷やデザイン費用は広告代理店によって違います。

駅への広告掲出費用は期間一週間で、約1万円~110万円以上と、場所によって大きく変わります。


(2)出資金を募る際の注意点

応援広告の出資金を募るにあたり、SNSやクラウドファンディング(インターネットでの資金調達)等で、具体的な広告名や掲出場所を掲載するのは媒体社の規定によりできません。

また応援広告の代理店で規制されていることもあります。

一般的なNG、OKの範囲について、以下に記載します。


NG OK
秋葉原UDXビジョンにてお誕生日をお祝いしませんか? 都内のビジョンにてお誕生日をお祝いしませんか?
JR渋谷駅に駅ポスターを掲出予定 都内某所に駅ポスターを掲出予定


またクラウドファンディングを利用して、応援広告の出資金を募る際には、所属事務所の許諾が必要になる場合があります。

各種クラウドファンディングサイトのルールに従ってください。


➁団体を作る際の注意点

媒体社によっては「活動過去実績」が重視されるので、団体又は主催さま個人の活動実績が必要になります。

団体専用のホームページやブログ、SNSなどの開設、メールアドレスの取得などを行いましょう。



3.代理店への申し込み



①申し込み時の団体名・団体メールアドレス

多くの場合、団体名、団体用メールアドレスは、広告デザイン内にも表記する必要があります。

個人を特定できる団体名や個人アドレスは控え、団体用メールアドレスを作成しましょう。

また媒体社によっては団体審査承認後に、団体名やメールアドレスの変更ができないこともありますので、注意が必要です!

継続して応援広告を掲出する場合は、2回目以降、団体審査が不要なこともあります。

「〇〇周年」など時期等が限定されるものは避け、汎用性のある団体名を初回登録すると良いでしょう。


➁団体のホームページやSNS

X(旧Twitter)アカウントは鍵アカウントや運用していないものの記載はできません。

また媒体社によっては、応援広告用に新設したアカウントは審査通過させないとしているところもあります。

以前から運用しており、かつ団体/主催者としてポストしているアカウントを用意しましょう。



4.事務所・権利元への許可取り



所属事務所・権利元の許可が下りなければ、応援広告を出すことはできません。

広告掲出の許可を取るときの注意点を見ていきましょう。


①広告代理店に許可取りを依頼する場合

(1)特定の代理店が応援対象の事務所・権利元の窓口業務を行っている場合

広告代理店と事務所・権利元が協力関係にあるケースです。

この場合は、最もスムーズに許可を取ることができます。


(2)広告代理店が事務所・権利元に許可を取る場合

広告代理店と事務所・権利元が協力関係にないケースです。

この場合は許可の申請に時間が必要になります。

おおおよそ3~4か月前から予約が必要な広告代理店もあるので、早めの準備が必要です。


➁広告主が自分で許可を申請する場合

この場合は、主に下記二点の確認が重要になります。

(1)有志のファンによる応援広告掲出の可否

(2)広告に使用する素材(アーティスト本人の公式画像や写真等)の可否


広告代理店との契約の際に、これらを証明することができる書面(許諾申請書・許諾証明書)や、事務所・権利元とのやり取り等を提出する必要があります。

また海外の事務所・権利元の許可を取る場合、代理店が対応できないケースが多いようですので、広告主が自ら許可を申請する必要があります。



5.広告デザイン



①デザイン制作前の注意点

(1)データのサイズ・解像度

一般的にはB1、B0、B0×4枚、B0×4枚×2段、B0×5枚、B0×6枚などのサイズがあります。

対応サイズが限られているため、デザイン制作を始める前に、事前に広告代理店に確認しておきましょう。

B0ポスターの場合、大きさはH1090×W1516mm(上下左右の何mmかは塗りたしのため、切り落とされます。印刷会社により異なります。)で、解像度は100dpi以上となります。

pixelとmmでは、大きさがかなり異なりますので、ソフトの設定をよく確認してください。


(2)カラーモード

印刷用の「CMYK」に設定しましょう。

「RGB」とは「光の三原色」のことで、赤・緑・青の三色を混ぜ合わせることで、すべての色を表現します。

すべての色を混ぜると白になり、逆にすべての色を消すと黒になります。

液晶ディスプレイなどは、この方法で表現しています。

一方で「CMYK」とは「色の三原色」のことで、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック(キートーン)ですべての色を表現します。

RGBと逆で、すべての色を混ぜると黒になり、全色消すと白になります。

インクジェットプリンターなど、印刷物はこちらの方法で表現されています。

「RGB」で制作した場合、印刷したときに思っていた色味と、違うものになってしまうことがあります。

後からカラーモードの変更をすると、印刷で再現できない色はくすんでしまいます。

また蛍光色などは印刷では再現が難しいため、ご注意ください。


(3)使用するソフトについて

主な広告代理店ではPhotoshopやIllustratorを使用していることが多いようです。

そのため広告主側も同じソフトを使用してデザインするとやり取りがスムーズになります。

もしもその他のソフトを使用する場合、PDFまたはPSDファイルで入稿する場合が多いようです。

その場合は出力ファイルの内容を、確認できる環境が必要になります。


➁デザイン制作中の注意点

(1)媒体社(駅)ごとのデザインルール

基本的には「団体名」、「団体メールアドレス」の記載が必要な媒体社が多いようです。

しかし媒体社によっては「広告代理店名」、「団体SNSアカウント」などを記載しなければならない等、細かいルールの違いがあります。

また媒体社によってはCDの発売やライブ開催告知など、商業要素を入れる必要があります。

そういったルールの違いを、事前に把握しておく必要があります。


(2)事務所側のルール確認

よくあるものとしては、「コピーライトやロゴマークを入れる」、「使用できる写真が決まっている」などがあります。

応援広告規定を出している事務所もあるので、事前によく確認しておきましょう。


(3)QRコードを記載したい場合

媒体社や駅によっては、QRコードの記載ができないことがあります。

駅内の混雑を防いだり、通行の妨げにならないようにするためです。

QRコードを記載したいときは、事前に広告代理店に相談すると、記載が可能な駅や掲出場所を選んでくれることもあります。

しかし広告は先着順のため、枠が埋まってしまっている可能性もあります。

必ずしも希望の場所が確保できるわけではないので、注意しましょう。

記載できるQRコードの、数や大きさが決まっていることもあります。

媒体社のルールを事前によく確認しておきましょう。

またQRコードのリンク先が間違っていないかどうか、最後にスマートフォンで読み込んで確認しておきましょう。


(4)デザインの注意点

喫煙、飲酒、武器、暴力、肌の露出、タトゥー等のイラストやデザインは掲出不可としているところが多いです。

模倣デザイン、パロディ、他者が制作したキャラクターを無断使用するのは、著作権の侵害となる可能性が高いので、こちらも掲出不可の場合が多いです。




6.入稿



①文字のアウトライン化・ラスタライズ化

Illustratorでは文字の「アウトライン化」が必要になります。

アウトライン化というのは、フォントの種類と大きさで表す「文字情報」を、点と点を結んだ直線や曲線で表す「図形情報」に変換することを言います。

Photoshopでは文字の「ラスタライズ化」が必要になります。

ラスタライズ化というのは、「文字情報」を小さなドットの集まりである「ラスターデータ」に変換することを言います。

アウトライン化・ラスタライズ化をしなければ、印刷屋さんが持っていないフォントを使用した場合、その文字が別のフォントに置き換わってしまうことがあります。


➁Illustratorで制作している場合のリンク・埋め込み画像について

Illustratorで画像を配置する方法として、「リンク」と「埋め込み」の2種類があります。

リンク画像とは画像ファイルの、保存場所を指定して配置している状態(プレビューの状態)のことを指します。

そのためIllustratorデータと配置画像データは個別の扱いとなりますので、データ入稿時にはリンク画像データも必要になります。

埋め込みとはIllustratorに画像情報を埋め込んでいる状態のものです。

そのため入稿時には配置画像データは不要になります。




7.SNS告知



おおむね共通の規定としては、SNSでの詳細の広告掲出場所の投稿は、広告掲出当日の昼12時以降になる(広告によっては告知不可)という点です。

SNS投稿内容についても、事前に媒体社の審査が入ります。

広告掲出の約3週間前までに投稿内容を提出する必要があります。

また投稿する際には、「決まった文言を入れる」、「電鉄名、駅名を正確に記述する」、「併記する地図は自分で制作する」などのルールが決められていることが多いです。

熟読してルールを厳守しましょう。




まとめ



推しへの熱い情熱を抑えきれない、未来の広告主の皆様へ伝わりましたでしょうか?

応援広告はやることも注意点もたくさんありますが、達成した時の感動も大変大きいものです。

読者の方も本記事を見て、応援広告を掲出してみてはいかがでしょうか?


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#応援広告

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