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Vtuberの動かし方を解説!3DモデルやLive2Dアバターを動かそう
VTuberの魅力は個性的なアバターをリアルタイムに動かせる点にあります。しかし、「どうやってVTuberアバターを動かすのかわからない」「どんな機材が必要なのかわからない」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、2Dモデルから3Dモデルまで、VTuberアバター制作後の「動かし方」について、必要な機材、ソフト、設定方法から自然な動きを表現するコツまでわかりやすく解説します。魅力的に動くVTuberとして活躍するために役立つ情報をお届けします。
この記事のまとめ
- VTuberはリアルタイムで動くことが最大の魅力
- 動作の仕組みは「入力 → 処理 → 出力」の3ステップ
- Live2D・3D・VR・モーキャプなど動かす方法は複数ある
- フェイストラッキング・ボディ・ハンドで動きの幅が決まる
- 動きやすいモデルを作ることで配信クオリティが劇的に向上する

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目次
- VTuberの魅力は「リアルタイムに生き生きと動く」こと
- VTuberが動く仕組み「トラッキング技術」とは?
- 【入力】センサーで動きを認識
- 【処理】ソフトで動きを変換
- 【出力】アバターに動きを反映
- Vtuberを動かす方法
- スマホアプリで動かす
- PCのトラッキングソフトで動かす
- VR機器を使って動かす
- モーションキャプチャで動かす
- VTuberのトラッキング【基本の3種類】
- 【表情を表現】フェイストラッキング
- 【全身の動きを表現】ボディトラッキング
- 【手や指の動きを表現】ハンドトラッキング
- 【2D編】Live2Dモデルの動かし方
- 2Dイラストを動かすのに必要な機材・ソフト
- 2Dイラストを動かす基本的な流れと設定
- 2Dイラストで自然な動きを表現するコツ
- 【3D編】Blenderモデルの動かし方
- 3Dモデルを動かすのに必要な機材・ソフト
- 3Dモデルを動かす基本的な流れと設定
- 3Dモデルで自然な動きを表現するコツ
- VTuberの動きは「アバターで差が出る!」
- 顔の作り込みで「表情の豊かさ」が変わる
- ボディの設計で「動きの滑らかさ」が変わる
- モデルの構造で「トラッキング精度」が変わる
- VTuberの動かし方に関するよくある質問
- まとめ:動かしやすいVTuber制作ならデジタルギアにおまかせ!
VTuberの魅力は「リアルタイムに生き生きと動く」こと
VTuberの最大の魅力は、自分の表情や動きがリアルタイムでアバターに反映される点です。配信者の笑顔、驚き、興奮といった感情が瞬時にアバターの動きとなって視聴者に伝わります。
従来のアニメーションのように予め決められた動きではなく、視聴者との双方向のコミュニケーションを通してキャラクターの個性が表現されるので、視聴者との距離を縮め、独特の親近感や一体感を生み出します。まさにこの「生きているキャラクター」としての存在感や「リアルタイム性」が、VTuberの魅力と言えるでしょう。
VTuberが動く仕組み「トラッキング技術」とは?
VTuberのアバターが動くためには「トラッキング技術」と呼ばれる人間の動きをデジタル空間に再現する技術が欠かせません。
トラッキング技術は大まかに「①入力」「②処理」「③出力」の順番でこちらの動きをアバターへ反映します。2Dモデルと3Dモデルで具体的な使用ソフトや必要機材が異なりますが、基本的な流れはどちらも同じです。
【入力】センサーで動きを認識
まず始めに、カメラやセンサーが人間の動きを認識します。一般的にはWebカメラが顔の動きや表情を捉え、モーショントラッカーが体の動きを、コントローラーが手や指の動きを検出します。スマホ版アプリなら内蔵カメラとジャイロセンサーがこの役割を担います。
【処理】ソフトで動きを変換
次に専用ソフトウェアが、取得した動きのデータをアバターが理解できる形に変換します。Live2Dモデル用には「Vtube Studio」、3Dモデル用には「VMagicMirror」や「VSeeFace」など様々なソフトが存在します。ここで顔の表情や体の動きがアバターに適した形に処理されます。
【出力】アバターに動きを反映
最後に、変換されたデータがアバターに適用され、画面上でキャラクターが動きます。Live2Dでは2次元イラストがパーツごとに変形して動き、3Dモデルではボーン(骨格)を介して全方向に動きます。この出力された映像が配信ソフトを通して視聴者に届けられるのです。
Vtuberを動かす方法
VTuberアバターを動かす方法は、主に以下4つの方法があります。
- スマホアプリで動かす
- PCのトラッキングソフトで動かす
- VR機器を使って動かす
- モーションキャプチャで動かす
予算や目的、求める表現の幅によって、自分に適した動かす方法を選択しましょう。
方法 | 特徴・メリット | デメリット | 推奨用途 | 必要な機材・ソフト | 費用 |
---|---|---|---|---|---|
スマホアプリ | ・スマホ1台で手軽に始められる ・設定がシンプルで初心者向け |
・表情の細かい動きや全身表現に限界がある | 初心者、外出先での配信 | VTube Studio、REALITY | 低 |
トラッキングソフト | ・Webカメラやスマホカメラで表情や動きを反映 ・Live2D/3Dモデル対応で汎用性が高い |
・上半身の動きが中心 ・機材やソフトの基本的な知識が必要 |
配信メインの中級者向け | Vtube Studio、PrprLive | 中 |
VR機器 | ・全身の表現が可能 ・ダンスやパフォーマンスに適している |
・機材費が高い ・VR環境のセットアップが必要 |
パフォーマンス重視、没入感のある活動 | VRChat、Virtual Cast | 高 |
モーションキャプチャ | ・指先や表情の細かい動きまで再現可能 ・プロ仕様の高精度な動きが実現できる |
・費用が非常に高額 ・設定や操作が複雑で専門知識が必要 |
プロダクション、大規模なライブイベント | OptiTrack、Perception Neuron | 高 |
スマホアプリで動かす
スマホ一台だけでVTuberになれるのが最大の魅力です。「VTube Studio」や「REALITY」などのアプリをインストールするだけで、すぐに配信開始が可能です。スマホ内蔵のカメラがあなたの表情を認識し、アバターに反映させます。
設定も比較的シンプルで、特別な知識がなくても始められます。予算を抑えたい初心者や、外出先でも配信したい人に最適です。ただし、表情の細かい動きや全身の表現には限界があります。
PCのトラッキングソフトで動かす
最も一般的なVTuberの動かし方です。Webカメラやスマホカメラを使って表情を捉え、PCのトラッキングソフトがそれをアバターに反映させます。「Vtube Studio」「PrprLive」などのソフトが人気で、Live2Dモデルも3Dモデルも対応可能です。
上半身の動きや表情を中心とした表現に向いており、配信用のソフトと連携させることで本格的な配信が可能になります。機材投資も比較的抑えられるため、多くのVTuberがこの方法を採用しています。
VR機器を使って動かす
没入感のある全身表現が可能になるのがVR機器を使った方法です。VRヘッドセットとVRコントローラーを使うことで、頭や手の動きを正確に反映できます。さらにVIVEトラッカーなどを足や腕に装着することで、全身のモーションキャプチャも可能になります。
「VRChat」「Virtual Cast」などのソフトウェアと組み合わせることで、ダンスや全身を使ったパフォーマンスも表現できます。機材費は高くなりますが、自由度の高い表現が実現可能です。
モーションキャプチャで動かす
最も高度な動かし方が、専用のモーションキャプチャシステムを使う方法です。「OptiTrack」や「Perception Neuron」などの専用スーツやセンサーを身につけ、全身の細かな動きを高精度で捉えます。
指先の動きや微妙な表情変化まで再現でき、ゲーム制作や映像制作でも使われるプロ仕様の技術です。セットアップが複雑で費用も高額ですが、最も自然で精密な動きを実現できます。大手VTuberやプロダクションが、本格的なライブパフォーマンスを必要とする際に活用しています。
VTuberのトラッキング【基本の3種類】
VTuberの動きは大きく分けて以下3種類のトラッキング技術によって実現されています。
- フェイストラッキング
- ボディトラッキング
- ハンドトラッキング
それぞれが異なる部位の動きを捉え、組み合わせることでよりリアルな表現が可能になります。
【表情を表現】フェイストラッキング
フェイストラッキングは、VTuber活動の基本となる技術です。カメラがあなたの顔の表情や動きを認識し、アバターの顔に反映させます。目の開閉、口の動き、眉の上げ下げ、頬の膨らみなど、様々な表情変化を捉えることができます。
Webカメラやスマホのフロントカメラを使用して実現でき、iPhoneのFaceIDのような顔認識技術を応用しています。ソフトウェアによっては「瞬き」「ウインク」「舌を出す」などの細かい動きも検出可能で、これらがアバターの表情豊かな動きにつながります。配信中の会話や反応を自然に表現するために最も重要なトラッキングと言えるでしょう。
【全身の動きを表現】ボディトラッキング
ボディトラッキングは、体全体の動きをアバターに反映させる技術です。頭の傾き、肩や腰の回転、腕や足の動きなど、全身の姿勢や動作を捉えます。
実現方法はいくつかあり、VRヘッドセットとコントローラーを使う方法、VIVEトラッカーなどのセンサーを体に取り付ける方法、Kinectのような深度センサーを使う方法、スマホやWebカメラの映像から姿勢を推定する方法などがあります。全身トラッキングを行うことで、ダンスやアクションなど、より動的なパフォーマンスに対応させることも可能。ただし、機材の準備や設置スペースが必要になることが多く、セットアップの難易度も上がります。
【手や指の動きを表現】ハンドトラッキング
ハンドトラッキングは、手や指の細かい動きを検出してアバターに反映させる技術です。手のひらの向きや指の曲げ伸ばし、指先のジェスチャーなどを表現できます。
VRコントローラーを使う方法、専用のグローブを装着する方法、カメラで手の形状を認識する方法などがあります。Leap Motionは指の細かい動きに特化しており、ジェスチャーや手話などにも活用されています。ただし視野範囲に制限があるため、動きが大きい場合には調整が必要です。
手の動きが加わることで、物を持つ動作、指さし、手を振るなどのジェスチャーが可能になり、表現の幅が大きく広がります。高度なハンドトラッキングは、手話やピアノ演奏などの繊細な表現も可能にします。
【2D編】Live2Dモデルの動かし方
Live2Dは、2Dイラストに立体的な動きを与えることができる人気のフォーマットです。平面的なイラストでありながら、奥行きのある自然な動きを表現できるのが特徴です。
2Dイラストを動かすのに必要な機材・ソフト
2Dイラストを動かす際の機材とソフトウェアとしては以下が挙げられます。
基本的な機材:
- PC(Windows/Mac)
中程度以上のスペックが望ましいです。 - Webカメラ
フェイストラッキング用(720p以上推奨) - マイク
音声配信用(ヘッドセットやコンデンサーマイクなど)
必要なソフトウェア:
- トラッキングソフト
「Vtube Studio」「PrprLive」など - 配信ソフト
「OBS Studio」「StreamLabs」など - 音声ミキサー(オプション)
「VoiceMeeter Banana」など
Live2Dモデル自体は、「Cubism」で作成されたものを使用するか、VTuber向けのモデルを購入・ダウンロードします。初心者の場合は、既存のモデルを入手するのが手軽です。モデルのファイル形式は、.model3.jsonファイルが主流です。
2Dイラストを動かす基本的な流れと設定
- モデルの読み込み
トラッキングソフトを起動し、Live2Dモデルをインポートします。ほとんどのソフトでは、「モデルの追加」や「インポート」のような機能があります。 - カメラのセットアップ
Webカメラを接続し、ソフト内で認識させます。カメラの位置は顔全体が映るよう調整し、照明も均一になるよう工夫します。 - キャリブレーション(調整)
多くのソフトでは「キャリブレーション」機能があり、自分の顔とモデルの動きを一致させます。通常は正面を向いた自然な表情を「基準姿勢」として設定します。 - パラメータの調整
顔の各部位(目、口、眉など)の感度を調整します。例えば口の開き具合、目の大きさ、頭の傾きなどのパラメータがあります。自分の表情の変化に対してアバターがどれくらい反応するかを設定できます。 - 配信ソフトとの連携
OBSなどの配信ソフトで、トラッキングソフトの画面をキャプチャします。「ウィンドウキャプチャ」や「ゲームキャプチャ」機能を使うことが一般的です。
2Dイラストで自然な動きを表現するコツ
以下の点を抑えることで、2Dイラストを動かす際に自然な動きを表現しやすくなります。
トラッキング精度の向上:
- 照明を均一に
顔に影ができないよう、正面から均一に光が当たる環境を作りましょう。 - 背景はシンプルに
カメラの背景は単色で、できるだけ整理された状態が理想的です。 - 顔の特徴を強調
メイクやマスクなどでトラッキングポイントが隠れないようにします。 - カメラの位置調整
顔の中心がカメラの中心になるよう配置します。
ホットキーの活用:
多くのトラッキングソフトでは、特定の表情や動作をキーボードのショートカットに割り当てることができます。例えば「F1キーで驚き顔」「F2キーで怒り顔」など、トラッキングでは表現しにくい表情を即座に出せるようにしておくと便利です。
動きの強調とタイミング:
- 大きめのリアクション
実際よりも少し大きめの動きをするとアバターの動きが分かりやすくなります。 - 表情の切り替えを意識
視聴者に分かりやすいよう、表情の変化を意識的に行うと効果的です。 - 頭の動きを活用
単調にならないよう、話しながら適度に頭を動かすと生き生きとした印象になります。
Live2Dは表情の豊かさとリアクションの強さに優れた2Dアニメーション技術で、リアルタイム配信との相性も抜群です。設定を細かく調整し、自分らしい動きを見つけていくことで、個性的なVTuber活動が実現できるでしょう。
【3D編】Blenderモデルの動かし方
3Dモデルを使用したVTuber活動は、360度どの角度からも自然に見えるという大きな魅力があります。Blenderで作成されたモデルは、より立体的で自由度の高い表現が可能です。
3Dモデルを動かすのに必要な機材・ソフト
3Dモデルを動かす際の機材とソフトウェアとしては以下が挙げられます。
基本的な機材:
- PC
グラフィック性能が重要(GTX1060以上推奨) - Webカメラ
フェイストラッキング用(1080p推奨) - マイク
配信用音声入力 - VRヘッドセット(オプション)
より高度な全身トラッキング用
必要なソフトウェア:
- トラッキングソフト
「VSeeFace」「VMagicMirror」「VDRAW」「WAKARU」など - モデル変換ツール
「UniVRM」(BlenderモデルをVRM形式に変換) - 配信ソフト
「OBS Studio」「StreamLabs」など
Blenderで作成したモデルは、VRM形式に変換することで多くのVTuberソフトで利用できるようになります。既存の3Dモデルを購入することも可能です。
3Dモデルを動かす基本的な流れと設定
- モデルの準備とVRM変換
BlenderでモデルをVRM形式に変換するには、UniVRMプラグインを使用します。適切なボーン(骨格)構造を持ち、VRM規格に合わせた設定が必要です。 - VRMモデルの読み込み
トラッキングソフト(VSeeFaceなど)を起動し、変換したVRMファイルをインポートします。ほとんどのソフトでは「モデルを開く」などの機能があります。 - キャリブレーション設定
カメラで顔を認識させ、基本姿勢のキャリブレーションを行います。正面を向いた自然な表情を基準に設定するのが一般的です。このとき以下の調整も行います。- 顔のトラッキングポイント設定
- スケール調整(モデルの大きさ)
- 位置調整(画面内の配置)
- 詳細パラメータの調整
3Dモデル特有の設定として以下を調整します。- ブレンドシェイプ(表情の強さ)
- 頭や体の動きの追従度
- 視線や口の動きのパラメータ
- 物理演算(髪や衣装の揺れ)の設定
- 高度なトラッキング設定(オプション)
VRヘッドセットやトラッカーを使う場合は、それらのデバイスと連携させる設定を行います。SteamVRなどのプラットフォームと連携するケースが多いです。 - 配信ソフトとの連携
OBSなどの配信ソフトで画面をキャプチャします。背景の透過や合成なども設定できます。
3Dモデルで自然な動きを表現するコツ
トラッキング連携の最適化
- カメラ位置の固定
安定したトラッキングのためにカメラ位置を固定します。 - 顔の認識範囲の最適化
トラッキングソフトの認識範囲を顔全体が入るよう調整します。 - 照明環境の整備
顔の特徴が明確に見えるよう、均一な照明を確保します。 - 顔の特徴点の強調
眉や口元などが認識されやすいよう、明確に見えるようにします。
センサーの取り付けと調整(VR使用時)
- ヘッドセットの正確な装着
ずれないよう安定させることが重要です。 - トラッカーの位置
体の動きを検知するトラッカーは、動きの中心となる関節部分に取り付けます。 - キャリブレーションの頻度
セッションごとに再調整するとトラッキング精度が向上します。
自然な動きを実現するテクニック:
- オーバーアクション
実際より少し大きめの動きをすると視聴者に伝わりやすくなります。 - 視線の活用
3Dモデルは視線の動きが表現できるので、意識的に目線を動かすと生き生きとした印象になります。 - 首の動き
顔だけでなく首の角度も使うことで、より自然な印象になります。 - 体全体のバランス
全身モデルの場合、上半身と下半身のバランスを考えた動きを心がけます。
3Dモデルは設定が複雑である一方、表現の自由度が高いのが特徴です。最初は基本的な設定から始め、徐々に高度なトラッキングを取り入れていくことで、理想的なVTuber表現に近づけていくことができます。特に物理演算の調整は、髪や衣装の自然な揺れに大きく影響するため、細かな調整を重ねることで魅力的な動きを実現できるでしょう。
VTuberの動きは「アバターで差が出る!」
VTuberとして活動する際、アバターモデルの品質は視聴者の印象を大きく左右します。同じトラッキング環境でも、モデルの作りによって表情の豊かさ、動きの滑らかさ、トラッキングの精度に大きな差が生まれるのです。
質の高いVTuberアバターは見た目の美しさだけでなく、構造やパラメータの最適化など、技術的な側面にもこだわって作られています。自分の表現スタイルに合ったモデルを選ぶ際は、見た目だけでなく、これらの「動き」に関する品質にもこだわると良いでしょう。
顔の作り込みで「表情の豊かさ」が変わる
VTuberの魅力は表情豊かなコミュニケーションにあります。この表情の表現力は、モデルの顔部分の作り込みに大きく依存します。
Live2D(2Dモデル)の場合
パラメータ設定の質と量が表情の豊かさを決定づけます。基本的な「喜怒哀楽」だけでなく、「あ・い・う・え・お」の口の形、目の細かい動き、頬の膨らみなど、多くのパラメータが連動することで自然な表情が生まれます。優れたLive2Dモデルは、パーツごとに10〜20種類以上のパラメータが設定されており、それらが複雑に組み合わさることで無数の表情のバリエーションを表現できます。
3Dモデルの場合
フェイシャルリグとブレンドシェイプの質が重要です。ブレンドシェイプとは、表情の基本形を複数用意しておき、それらを混ぜ合わせることで様々な表情を作る仕組みです。プロフェッショナルな3Dモデルでは、ARKitの52種類のブレンドシェイプに対応したり、さらに独自の表情を追加したりすることで、繊細な感情表現を可能にしています。特に目と口周りの変形の自然さが、表情の豊かさを大きく左右します。
ボディの設計で「動きの滑らかさ」が変わる
体の動きの自然さは、モデルの内部構造によって決まります。特に3Dモデルでは以下の要素が重要です。
トポロジー(メッシュの構造)
3Dモデルの表面がどのように構成されているかを指すトポロジーは、曲げたときの変形に大きく影響します。関節部分は曲げても破綻しないよう、適切な密度と流れを持ったポリゴン配置が必要です。特に肘、膝、肩、指の関節は変形が目立ちやすく、クオリティの差が出やすい部分です。
リギングとウェイト設定
モデルに埋め込まれる骨格(リグ)とそれに影響を受ける範囲(ウェイト)の設定が適切でないと、動かしたときに不自然な変形が起きます。例えば、肩を動かしたときに胸まで変形してしまったり、手首を曲げたときに腕全体が歪んでしまったりといった問題が生じます。プロのモデルでは、各ボーンの影響範囲が緻密に調整されており、どんな姿勢でも破綻しません。
物理演算設定
髪、衣装、装飾品などの「揺れもの」の自然さは、物理演算の設定に依存します。コリジョン(衝突判定)やボーンの連結方法、重力の影響度などが適切に設定されていると、頭を振ったときの髪の揺れや、ジャンプしたときのスカートの動きが自然に表現されます。逆に設定が不十分だと、体を貫通する髪や不自然な揺れ方といった問題が生じます。
モデルの構造で「トラッキング精度」が変わる
どれだけ高性能なトラッキング機器を使っても、モデル自体の構造が最適化されていなければ、動きの精度は向上しません。
パーツ分けとボーン配置
Live2Dモデルでは、顔のパーツが適切に分割されているかどうかが重要です。例えば、目の周りが細かくパーツ分けされていれば、細やかな目の動きを表現できます。3Dモデルでは、顔のボーンの数と配置が表情の追従性を左右します。プロのモデルでは、顔だけでも数十個のボーンが配置されており、眉毛や頬、口角など細かい部分まで個別に動かせるようになっています。
ブレンドシェイプの最適化
トラッキングソフトが認識する表情の変化を、どれだけ効率的にモデルに反映できるかがポイントです。例えば「笑顔」という一つの動作に対して、目の形状変化、頬の持ち上がり、口角の上昇など複数のブレンドシェイプが連動するよう設定されていると、より少ない情報でも豊かな表情を再現できます。
レスポンス調整
トラッキングの反応速度と安定性のバランスも重要です。反応が速すぎるとピクつきの原因になり、遅すぎると動きがもっさりして見えます。プロフェッショナルなモデルでは、急な動きは少し抑制しつつ、細かい表情変化には敏感に反応するよう、パラメータごとに異なる反応速度が設定されています。
VTuberの動かし方に関するよくある質問
Q1. VTuberになるには何が必要ですか?
A. 最低限、アバターモデル(Live2Dまたは3D)、Webカメラ、トラッキングソフト、配信用ソフトが必要です。スマホアプリから始めれば、1台で完結することも可能です。
Q2. 2Dと3D、どちらのアバターがいいですか?
A. 表情重視・コスト重視なら2D(Live2D)、動きの自由度や全身パフォーマンスを重視するなら3Dがおすすめです。予算や表現したい内容で選びましょう。
Q3. 無料でVTuberを始めることはできますか?
A. はい。スマホアプリ「VTube Studio(無料版)」や「REALITY」などを使えば、無料でも配信可能です。ただし本格的な配信や商用利用には有料ソフトやモデルが必要になることもあります。
Q4. FaceRigはもう使えないのですか?
A. FaceRigは2021年に販売終了し、現在は後継の「Animaze」が展開されています。ただしLive2D対応の用途には「VTube Studio」が主流となっています。
Q5. モーションキャプチャを導入すべきタイミングは?
A. ダンス配信やライブパフォーマンス、PR映像など本格的な全身表現が必要になった時が導入の目安です。費用は高額ですが、表現の幅は格段に広がります。
まとめ:動かしやすいVTuber制作ならデジタルギアにおまかせ!
VTuberとして活動するうえで、アバターの「動かしやすさ」は配信のしやすさや表現の幅に大きく関わります。スムーズに動くアバターは視聴者に好印象を与え、コンテンツの質を高める大きな要素です。しかし、Live2Dや3Dモデルの設計・調整には専門的な知識と技術が求められ、個人での対応が難しいケースもあります。
そんなときは、VTuber制作のプロ「デジタルギア」におまかせください。動かしやすさを重視したLive2D・3Dモデルの設計から、トラッキング精度を高める構造設計まで、一人ひとりのニーズに合わせて丁寧に制作いたします。
これからVTuberとして本格的に活動したい方、もっと動きにこだわったアバターを作りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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