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モーションキャプチャーってなに?
はじめに・モーションキャプチャーとは
「ゲームの中のキャラクターってどうやって立体的な動きを表現しているんだろう」
そう考えたことはありませんか?
ゲーム内のキャラクターやオブジェクトの動きをよりリアルに見せるために開発された技術が「モーションキャプチャー」と呼ばれる、現実の人物や物体の動きをデジタル的に記録する技術です。
モデルとなる人体や物体にいくつもセンサーを装着し、その動きや位置を読み取ることで情報をCGモデルにフィードバックし形状、動きを記録していきます。
記録された情報は、スポーツ及び医療の分野における身体の動きのデータ収集などに利用されたり、映画・アニメのコンピュータグラフィックス(CG)およびゲーム・YouTube(VTuber)などにおけるキャラクターの動きの再現に利用されます。
キャプチャー技術には光学式、慣性式、ビデオ式などがあり、それぞれ特徴があります。今回は、様々なモーションキャプチャーの技術について、原理を交えてその特徴を紹介していきます。
目次
1.光学式
2.慣性式
3.ビデオ式
1.光学式
光学式は、物体に装着するマーカーとこれを検出するセンサーカメラを組み合わせて光の反射を用いてキャプチャーする仕組みです。
反射マーカーをセンサーカメラとして用いて、撮影および計測空間周囲に複数のカメラを設置して利用する方法で、位置精度が高いことが特長です。
精度には、センサーカメラで一秒間に観測できるフレーム数(FPS)が関わってきます。マーカーが隠れて観測できない場合はソフトウェア内で自動補正が行われる場合があります。
光学式は他の方式と比べて位置精度が非常に高いため、ハリウッド映画のCG制作や企業VTuber、ゲームのCG制作など要求の高い現場で多く活用されています。ただし、他の手法と違って価格面が大きな負担になるとともに、装置設置のための広い範囲が必要となり、専用のスタジオや大学・研究機関で使用することが多いです。
参照や注釈
2.慣性式
ジャイロセンサー(角速度計)、加速度計、地磁気計からなる慣性センサーを身体各部に装着し、センサーから得た角速度・加速度・センサーの向き(方位)の情報を骨格モデルに当てはめることで体の動きを計測するシステムです。
マーカー位置を直接計測できる光学式と比べ、絶対位置の精度が低い、時間経過で誤差が蓄積しやすいという欠点があります。しかし外部カメラ等が不要で屋外でも利用が可能になっているなど、計測場所に対する自由度は高く導入が容易な仕組みとなっています。
参照や注釈
https://archivetips.com/noitom/index
https://www.too.com/product/hardware/foheart.html
3.ビデオ式
ビデオカメラで撮影された映像を解析し、3D モーションファイルとして取り込む技術です。マッチムーブ(実映像にCGをかぶせる手法)などの映像解析技術の進歩により実現した方式で、設備が少なくて済むという利点があります。
特にマーカーを使用することなく計測が可能なことから、試合中の動きを計測してスポーツコーチングやトレーニング分野で導入されています。
顔の表情を取り込む時はビデオ式を使うことが一般的です。
参照や注釈
https://archivetips.com/theia/index
まとめ
今回はモーションキャプチャーの仕組みについて、主な原理3つを挙げて解説してみましたがいかがでしたでしょうか。
ひとくちに「動作を読み取る」といっても、様々な方法があることがわかります。
特徴も手法によって様々ですので、場面や予算に見合った撮影方法を選択するのが良いと思います。
使いこなせれば立体デジタル世界への理解がぐっと深まるモーションキャプチャー、本記事が制作のための一助になれば幸いです。
最後に
今回の記事はVtuberヲタなDG広報が書かせていただきました! ぜひ参考にしてみてください!
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#モーションキャプチャー
#ゲーム