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VTuberにおすすめの配信方法は?配信の手順やコツを紹介
個性的なアバターで魅力的なVtuberになってみたい!
Vtuber(バーチャルユーチューバー)として活動を始めたいけれど、どのように配信すればいいのかわからないと、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
Vtuber配信には、スマホだけで手軽に始める方法と、PCを使って本格的に配信する方法の2つがあります。どちらを選ぶかは、あなたの予算やどんな活動をしたいかという目的によって変わってきます。
この記事では、配信に必要な機材やソフト、人気プラットフォームの違い、便利なツール紹介、さらに成功するためのコツまで、初心者向けにわかりやすく解説します。最後まで読めば、あなたにぴったりの配信スタイルを見つけられるでしょう。
この記事でわかること
- スマホとPC、2つの主要な配信方法と始め方
- 必要な機材・ソフトの選び方と準備手順
- YouTube、Twitch、TikTokなど、主要配信プラットフォームの特徴と選び方
- Vtuberの配信のコツ
目次
Vtuberの配信方法
Vtuberの配信方法は大きく分けて、スマホでの配信とPCでの配信の2種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
スマホでの配信
「まずは気軽に試してみたい」「初期費用を抑えたい」という方には、スマホでの配信がおすすめです。スマホ配信の最大のメリットは、初期費用を抑えられることと、セットアップが簡単なことです。専用アプリを使えば、比較的簡単な設定で配信を開始できます。また、場所を選ばず配信できるため、自宅以外でも活動したい方に適しています。
一方で、キャラクターの表現力や動きには制限があり、長時間配信するとバッテリー消費やスマホ本体が熱くなりやすいという問題もあります。また、PC配信と比べると、高画質・高音質の配信は難しい点もデメリットです。
スマホでのVtuber配信は、「IRIAM」や「REALITY」といった専用アプリを利用するのが一般的です。これらのアプリは、アバターの選択や基本的な設定が簡単に行えるよう設計されています。スマホでの配信は、気軽に試したい方や、本格的な配信の前に練習したい方におすすめです。
PCでの配信
「より高品質な配信を目指したい」「オリジナリティあふれる表現をしたい」「将来的に収益化も視野に入れたい」という方には、PCを使った配信がおすすめです。PCでの配信では高画質・高音質の配信が可能で、キャラクターの動きや表情の自由度も高くなります。また、配信画面のカスタマイズやエフェクトの追加も自由にできるため、オリジナリティのある配信ができます。さらに、長時間の安定した配信にも適しています。
ただし、配信用PCやマイク、Webカメラなどの機材導入に初期費用がかかります。スマホ配信と比べると、ソフトの設定や付属機器などとのセットアップも複雑。ある程度、PCや技術知識が必要となるでしょう。
PC配信では、「VTube Studio」のようなトラッキングソフトと、「OBS Studio」のような配信ソフトを組み合わせて使用します。設定には少し手間がかかりますが、表現の幅広さや配信クオリティを重視するなら、PCでの配信を検討しましょう。
スマホで配信できるアプリ
手軽にVtuberを目指すなら、スマホ配信がおすすめ。スマホ配信には、アプリを使用します。
Vtuberに人気の配信アプリは以下の3つです。以下で、詳しく解説します。
IRIAM(イリアム)
IRIAMは、スマホひとつでVtuber配信が可能なアプリです。独自の「モーションライブ方式」により、1枚のイラストがリアルタイムで滑らかに動き、視聴者とのスムーズなコミュニケーションが可能です。顔出し不要で配信できるため、初心者でも手軽にVtuberデビューできます。また、アプリ内でのギフト機能により、収益化のチャンスも広がっています。2025年のアップデートでは、Android端末でのバックグラウンド視聴機能や、IRIAMトクチャの簡単ログイン機能が追加され、より使いやすく進化しています。これからVtuberとして活動を始めたい方にとって、IRIAMは最適なプラットフォームと言えるでしょう。
参考:IRIAM
Mirrativ(ミラティブ)
Mirrativ(ミラティブ)は、特にゲーム実況に強みを持つライブ配信アプリです。スマホ1台でゲーム実況やアバター配信が楽しめます。顔出し不要で、オリジナルアバター「エモモ」が声に反応し、まばたきや口の動きもリアルに再現。
ゲーム画面をそのまま配信でき、初心者でも数タップで配信を開始できます。2025年には、配信者を応援できる「ミラティブ推し活カード」というクレジットカードが登場し、日常の買い物で推し活が可能に。収益化や自己表現を目指す方に最適なプラットフォームです。
REALITY(リアリティ)
「REALITY(リアリティ)」は、スマホ一つでオリジナルの3Dアバターを作成し、顔出し不要でライブ配信ができるアプリです。VRoid Studioとの連携により、自由度の高いアバターカスタマイズが可能で、視聴者との交流機能も充実しています。
また、メタバースプラットフォームclusterとの連携機能により、作成したアバターを他のバーチャル空間でも活用できます。初心者から中級者まで、自己表現や収益化を目指す方におすすめのプラットフォームです。
参考:REALITY
Vtuberの配信ができるプラットフォーム
Vtuberとして活動する場合、どのプラットフォームで配信するかも重要なポイントです。以下で主要なプラットフォームと、それぞれの特徴を解説します。
YouTube
YouTubeは最も人気の高い動画プラットフォームで、Vtuberの活動場所としても最も一般的です。ライブ配信機能はもちろん、配信内容は自動でアーカイブ(録画)として保存されるため、後から視聴してもらうことも容易です。また、検索エンジンとしての機能も強力で、SEO対策することで新規ファンの獲得が期待できます。さらに近年ではYouTube Shorts(ショート動画)を効果的に活用することも、新規ファンを獲得するポイントとなっています。
YouTubeは、広告収入をはじめ、チャンネルメンバーシップ、スーパーチャットなど、収益化の仕組みが充実していることも大きなメリットです。幅広い年齢層の視聴者がいるため、様々なコンテンツが評価される環境と言えます。
YouTubeは特に雑談配信や歌ってみた、長時間配信、アーカイブを残したいコンテンツなどに向いています。総合的に見て、最もバランスの取れたプラットフォームと言えるでしょう。初めてVtuberとして活動するなら、まずはYouTubeからスタートすることをおすすめします。
Twitch
Twitchはゲーム配信に特化したプラットフォームです。特にPCゲームやeスポーツのコミュニティが非常に活発で、ゲーム配信をメインに考えているVtuberにとっては最有力候補の一つとなるでしょう。
ライブ配信中のリアルタイムな交流が重視されており、視聴者との距離が近いのが特徴です。コメントはもちろん、独自のスタンプ文化である「エモート」や、投げ銭機能の「ビッツ」、月額スポンサー制度の「サブスクリプション」などを通じたコミュニケーションが盛んに行われています。海外ユーザーも非常に多いため、語学力があればグローバルな活動も視野に入れられます。
Twitchはゲーム実況やライブ感重視の配信、コミュニティとの密なコミュニケーションを重視した配信に向いています。ゲーム実況をメインにしたいVtuberや、海外展開も視野に入れている方におすすめのプラットフォームです。
TikTok LIVE
ショート動画プラットフォームとして人気のTikTokでは、ライブ配信機能「TikTok LIVE」も提供しています。若年層を中心に絶大な人気を誇り、そのライブ配信機能は新規ファン獲得の可能性が高いことが特徴です。
最大の魅力は、TikTok独自の強力なレコメンドアルゴリズムにより、フォロワーが少ない初期段階でも多くのユーザーの目に触れるチャンスがある点です。当初は短時間の配信が主流でしたが、現在ではゲーム実況や雑談など長時間の配信も活発に行われています。視聴者が配信者を応援できるギフト機能も充実しており、他の配信者と気軽にコラボできる機能も魅力です。
TikTok LIVEは短尺でインパクトのある配信やコミュニケーション重視の配信、新規ファン獲得を目指す配信に向いています。新規視聴者の獲得に強みがあるため、他のプラットフォームとの併用がおすすめ。また、他のプラットフォームへの入口として活用したい場合にも向いているでしょう。
ニコニコ生放送
ニコニコ生放送は日本発の動画配信プラットフォームで、独自の文化が根付いています。コメントが画面上に流れる「弾幕」文化が特徴的で、他のサイトにはない一体感と熱量を生み出します。アニメ、ゲーム、ボーカロイドといった特定のジャンルに強い関心を持つコアなファン層が多く、彼らに深くリーチしたい場合に適しています。同じ運営元である「ニコニコ動画」との連携や、3Dアバターを表示できる「バーチャルキャスト連携」、クリエイターを支援する収益化プログラムなど、Vtuber向けの機能も提供されています。
ニコニコ生放送はトーク中心の配信やネタやパロディ系のコンテンツ、ニコニコ動画の文化に馴染みのあるファン向けの配信に向いています。日本国内でのコアなファン獲得を目指す方におすすめのプラットフォームです。
Vtuberの配信を始めるまでの手順
Vtuber配信を始めるために、必要な準備は主に以下の3つです。
- アバターの準備
- 機材の準備
- ソフトの用意
それぞれ順番に解説します。
アバターの準備
Vtuberの顔となるアバターは、視聴者の第一印象を決める重要な要素です。アバターを準備するには無料ツールを活用して自作する方法と、既製品を使用する方法、プロに依頼する方法があります。
無料ツールで作成する場合は、VRoid StudioやReady Player Meなどの無料ツールを利用します。テンプレートをもとに自由にカスタマイズできるため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。また、Boothなどのマーケットプレイスで既製のアバターを購入(数千円〜数万円)することもできます。この場合、使用規約を確認し、商用利用が可能かしっかり確認しておくことが重要です。
オリジナルアバターを依頼する場合は、まずイラストレーターにキャラクターデザインを依頼(5万円〜)し、その後Live2Dモデラーに動くアバターの制作を依頼(10万円〜)するか、3Dモデラーに3Dモデルの制作を依頼(20万円〜)することになります。
アバターの制作方法は、予算や目的に応じて選択しましょう。初めは無料ツールや安価な既製品から始め、活動が軌道に乗ってきたらオリジナルアバターに移行するという方法もあります。
機材の準備
配信の質は、機材に大きく左右されます。最低限必要な機材は、以下の通りです。
- PC(Core i5/Ryzen 5以上、メモリ16GB以上推奨)
- WebカメラまたはiPhone(顔トラッキング用)
- マイク(USB接続のコンデンサーマイクが手軽でおすすめ)
さらに、音質を向上したり、顔の明るさを均一にして認識を高めたりするためにあると便利な機材は、以下のようなものがあります。
- オーディオインターフェース(より高音質な配信のため)
- グリーンスクリーン(背景を簡単に変更できる)
- リングライト(顔認識の精度向上)
- ゲームキャプチャーボード(ゲーム機からの映像取り込み用)
機材は最初に高額なものを揃える必要はなく、予算に応じて揃えていくと良いでしょう。Vtuberにとって、音質は特に重要です。視聴者の印象に大きく影響するため、マイクには投資することをおすすめします。
ソフトの用意
Vtuber配信に必要なソフトウェアは主に、以下の2種類があります。
- トラッキングソフト
- 配信ソフト
トラッキングソフトはアバターを動かすためのソフトです。主なソフトは、以下の通りです。
ソフト名 | 価格帯 | 特徴 |
---|---|---|
VTube Studio | 無料(有料版あり) | Live2D専用、iPhoneやWebカメラでのトラッキング、表情カスタマイズが容易 |
3tene Free 3tene Pro/Studio | 無料 / ¥3,300 / ¥33,000 | 3Dアバター対応、Pro版でLive2D対応、Studio版で全身トラッキングやVR機器連携が可能 |
PrprLive | 無料(有料版あり) | Live2D専用、軽量で初心者向け、基本的なトラッキング機能を備える |
Animaze by FaceRig | 無料(有料版あり) | 多様なアバター形式に対応、3D背景や小道具の使用が可能、ARKitやLeap Motion対応 |
配信ソフトは実際に配信を行うためのソフトです。代表的なものには、以下のようなソフトがあります。
ソフト名 | 価格帯 | 特徴 |
---|---|---|
OBS Studio | 無料 | 業界標準の配信ソフト、プラグインが豊富でカスタマイズ性が高い |
Streamlabs Desktop | 無料(有料版あり) | OBSをベースにした初心者向けインターフェース、テンプレートやアラート機能が充実 |
XSplit | 月額900円~ | 安定性とサポートを重視したプロ向けの配信ソフト、企業利用にも適している |
初めは「VTube Studio」と「OBS Studio」の組み合わせが最もおすすめです。どちらも無料から始められ、機能も十分です。
VtuberのYoutubeでの配信方法
YouTubeでVtuberとしてライブ配信を行うための基本的な流れを、広く使われている無料配信ソフト「OBS Studio」を例に、ステップごとに解説します。YouTubeのアカウントがない場合は、まずはアカウントの作成から始めましょう。
1.配信前の準備
まずは、配信前の準備です。YouTubeの設定と配信ソフトの準備をします。
YouTube Live配信の有効化
最初に、YouTube Liveを使えるようにする必要があります。確認するのは、以下の3つです。
- YouTubeチャンネルの作成が完了していること
- チャンネルの確認(電話番号認証)が済んでいること
- 過去24時間以内にライブ配信の制限を受けていないこと
配信ソフトのインストールと設定
次に配信ソフトを準備します。ここでは、多くのVtuberが使用するOBS Studioを例に解説します。
- OBS Studio公式サイトからソフトウェアをダウンロードし、インストール
- 基本設定を行う
- 「設定」→「映像」タブで出力解像度を設定(一般的に1280×720または1920×1080)
- 「設定」→「出力」タブでビットレートを設定(通常は2,500~6,000Kbps)
- フレームレートは30または60fpsに設定
2.Vtuberアバターの表示設定
次に配信にアバターを表示させる準備をします。
トラッキングソフトとOBSの連携
- VTube StudioやFacerig等のトラッキングソフトを起動
- OBSの「ソース」パネルで「+」ボタンをクリック
- 「ウィンドウキャプチャ」を選択
- ウィンドウには使用中のトラッキングソフト(例:VTube Studio)を選択
- 必要に応じてクロマキー(背景透過)を設定
- キャプチャしたソースを右クリック→「フィルタ」→「追加」→「クロマキー」
- 背景色に合わせてクロマキーを調整
3.YouTube Liveの設定
YouTube側でライブ配信の設定をします。
- YouTubeにログインし、右上の「作成」ボタン→「ライブ配信を開始」をクリック
- 配信方法の選択
- 「今すぐ配信」:即時配信
- 「配信を予約」:日時を指定して告知可能
- 配信情報の入力
- タイトル(魅力的でわかりやすいもの)
- 説明文(内容や自己紹介)
- サムネイル画像(視聴者の目を引くデザイン)
- カテゴリ(通常はゲームやトーク)
- 公開設定(公開/限定公開/非公開)
- ストリームキーの取得:
- 「ストリーム設定」セクションの「ストリームキー」を確認
- このキーをコピー(他人と共有しないよう注意)
4. OBSとYouTubeの連携
YouTubeのライブ配信の設定が終わったら、OBSとYouTubeを連携します。
- OBSの「設定」→「配信」タブを開く
- サービスとして「YouTube - RTMPS」を選択
- YouTubeからコピーしたストリームキーを貼り付け
- 「OK」をクリックして設定を保存
5. 音声設定や配信画面のレイアウト設定
配信中の音声や、配信画面の設定をします。
音声設定
- OBSの「ソース」パネルで「+」→「音声入力キャプチャ」を選択
- マイクデバイスを選択
- 必要に応じてノイズ抑制などのフィルタを追加(音声ソースを右クリック→「フィルタ」→「ノイズ抑制」や「ノイズゲート」を追加)
- デスクトップ音声(ゲーム音など)も同様に設定
配信画面のレイアウト設定
- アバターの配置
- サイズや位置を調整(一般的に画面の隅や端に配置)
- 必要に応じて追加要素を配置
- ゲーム画面(「ゲームキャプチャ」または「ウィンドウキャプチャ」)
- 配信タイトルや装飾(「画像」ソース)
- チャット表示(「ブラウザソース」でYouTubeチャットを埋め込み)
- アラート表示(新規登録やスーパーチャット用)
7. 配信開始
ここまでの設定が終わったら、いよいよ配信開始です。以下の手順で、配信を開始しましょう。
- 全ての設定が完了したらOBSで「配信開始」ボタンをクリック
- YouTube側で配信状態を確認
- YouTubeスタジオのライブ配信画面で「開始」ボタンをクリック(事前設定による)
- プレビュー画面で映像や音声が正常に配信されているかチェック
- 問題なければ正式に配信開始
8. 配信中の操作
ライブ配信中にも様々な操作が必要です。特に、以下の点に注意しましょう。
- チャットの確認とコミュニケーション
- 別画面でYouTubeのチャットを開いておく
- 視聴者からの質問やコメントに適宜反応する
- シーン切り替え
- OBSの「シーン」パネルで事前に設定したシーンを切り替え
- ゲームプレイ中、トーク中、休憩中など状況に応じて変更
- 音量調整
- OBSのオーディオミキサーで自分の声とゲーム音などのバランスを調整
9. 配信終了
ライブ配信が終了したら、以下の手順で終わります。
- OBSの「配信終了」ボタンをクリック
- YouTube側でも配信終了確認
- 配信アーカイブの設定
- 公開のままにするか編集するかを選択
- 必要に応じてタイムスタンプやチャプターを追加
配信中にトラブルがあった場合の対応方法は、以下の通りです。
- 映像が止まる/遅延する: 配信設定(ビットレートやフレームレート)を下げる
- OBSが重い:不要なソースやフィルターを無効化/削除
- 音声トラブル:別ウィンドウで配信を確認し、音声設定を再調整
- 予期せぬ接続切断:インターネット接続を確認し、再接続後、配信を再開
以上が、YouTubeでライブ配信を行う手順です。設定や操作に慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、定期的に配信するうちに自然とスムーズになっていくでしょう。
Vtuberの配信スタイル別のポイント
Vtuberの配信スタイルには様々なものがありますが、代表的なものとして「雑談配信」「ゲーム実況」「歌ってみた配信」の3つを紹介します。成功のポイントも解説するので参考にしてください。
雑談配信
雑談配信は、VTuberが視聴者とリアルタイムで会話を楽しむ、最もベーシックな配信スタイルです。特別なコンテンツを用意しなくても、日常の出来事や趣味の話題を通じてファンとの絆を深めることができます。雑談配信には基本的なPC、高音質マイク、Live2Dアバター、OBS Studioが必要です。
話したいテーマのリスト、最近あった面白い出来事、時事ネタへの所感などをいくつか用意しておくことが、成功のポイントです。コメントに積極的に反応することで、視聴者は「自分も参加している」と感じられ配信が盛り上がります。
また、開始時の挨拶、自己紹介、その日のテーマ説明、終了時の告知と感謝など、ある程度決まった配信の型を作るのもポイント。さらに、マシュマロやアンケート機能、お題箱などを活用し、視聴者から話題を募集するのもおすすめです。
雑談配信は技術的なハードルは低めですが、トークスキルや個性が重要になるスタイルです。
ゲーム実況
ゲームをプレイしながら、その様子を実況・解説する人気の配信スタイルです。プレイ中のリアクションやコメント対応が視聴者の興味を引き、エンターテインメント性を高めます。ゲーム実況には高性能PC(ゲームと配信を同時に行うため)、キャプチャーボード(ゲーム機を使用する場合)、配信ソフト(OBS Studio or Streamlabs)が必要です。複数プラットフォームで配信する場合は、同時配信ツール(Restream等)も役立ちます。
成功のポイントとしては、得意なゲームジャンルを選び、アバターの配置や画面レイアウトに工夫を凝らすことです。さらに、視聴者が見たいゲームやトレンドも意識すると良いでしょう。
ゲームに集中するとコメントを拾うのが難しくなりがちです。コメント読み上げツールを活用したり、キリの良いタイミングでコメントを確認したりするなどの工夫も必要です。また、スーパープレイ、面白いバグ、絶妙なリアクション、感動的なシーンなど、後で切り抜き動画にしたくなるような「ハイライト」を意識すると、配信の魅力が増すでしょう。
ゲーム実況は、ゲームの腕前だけでなく、プレイしながらのトークスキルも求められます。
歌ってみた配信
歌ってみた配信は、VTuberが歌唱を中心に行うスタイルで、音楽的な才能や表現力をアピールする場となります。高い歌唱力はもちろん、音質へのこだわりや権利関係への配慮が特に重要になります。歌ってみた配信には高音質マイク、オーディオインターフェース、エフェクトソフト(リバーブなど)、カラオケ音源や伴奏が必要です。
歌ってみた配信で最も重要なのは、著作権に配慮すること(JASRACへの申請やカラオケ配信可能な音源を使用)です。CD音源や無許諾のカラオケ動画は絶対に使用しないで、許諾済みのカラオケ音源提供サービスや、自作または権利者に許諾を得た音源を使用しましょう。
歌枠は音質が命です。マイク選び、マイクとの距離、部屋の反響対策(吸音材など)、オーディオインターフェースの設定、適切なエフェクト(リバーブ、コンプレッサー等)の使用などにできる限りこだわることが成功のポイントです。セットリストを事前に準備し、リクエストの受け方なども考えておくとスムーズです。
歌配信は音質が特に重要になるため、マイクやオーディオ環境への投資が効果的です。ただ歌うだけでなく、アバターの表情や動き、声色で楽曲の世界観や感情を表現すること
歌配信は音質が特に重要になるため、マイクやオーディオ環境への投資が効果的です。ただ歌うだけでなく、アバターの表情や動き、声色で楽曲の世界観や感情を表現することを意識しましょう。
Vtuberの配信のコツ
Vtuberとして、配信を成功させるためのコツは、主に3つのポイントがあります。
- 配信時間を固定する
- キャラクターデザインや世界観を固定する
- 視聴者と交流する
それぞれ詳しく解説します。
配信時間を固定する
まずは、視聴者が配信を習慣化できるように、配信時間を固定することが重要です。週に1〜3回、同じ曜日・時間に配信することで、視聴者は予定を立てやすくなります。また、配信スケジュールをSNSやチャンネルに掲載し、予定変更がある場合は早めに告知することで、ファンの信頼を得られます。ただし、完全に固定するだけでなく、時には「ゲリラ配信」でサプライズを演出するとファンを楽しませることができます。また、ターゲット層がアクティブな時間帯に合わせて微調整していくのも良いでしょう。
配信の時間を守り、予定通りに開始・終了することも大切です。定期的な配信は視聴者の視聴習慣の形成につながり、ファンの定着率が高まります。
キャラクターデザインや設定で世界観を作る
Vtuberの魅力のひとつは、キャラクターとしての世界観です。キャラクター設定を詳細に作り込み(年齢、趣味、性格、口癖など)、設定に合った話し方や仕草を身につけましょう。また、配信画面やサムネイルにもキャラクターの世界観を反映させ、設定に合ったイベントや企画を実施することも効果的です。
近年では、設定を固定するだけでなく、配信活動を通してファンと一緒に物語を紡いだり、世界観を発展させたりしていく「ストーリーテリング」の手法も注目されています。一貫した世界観は、視聴者の没入感を高め、熱心なファン(=推し)を生み出す強力な武器となるでしょう。
視聴者と交流する
Vtuber配信の最大の魅力のひとつは、視聴者とのリアルタイムな双方向のコミュニケーションです。コメントをこまめに拾い、名前を呼びかけたり、質問に丁寧に答えたりすることで、視聴者は「見てもらえている」「参加している」と感じ、親近感を覚えます。
質問コーナーや視聴者参加型の企画を定期的に実施することも効果的です。スーパーチャットやギフトといった応援には、金額に関わらず感謝の気持ちをしっかりと伝えましょう。近年は、YouTubeメンバーシップ限定配信やDiscordサーバー運営などを通じて、よりクローズドで深いコミュニティを築く動きも活発です。
常に感謝の気持ちを忘れず、温かい交流を心がけることが、ファンとの強い絆を育み、長期的な活動の支えとなります。
Vtuberの配信におすすめのツール
Vtuber配信をより充実させるための便利なツールを紹介します。
わんコメ
わんコメは、YouTube、ニコニコ、ツイキャスなど複数の配信サイトのコメントをまとめて取得・表示できます。マルチ配信やコラボ配信にも便利です。標準の音声合成エンジンによる読み上げに加え、棒読みちゃんやゆかりねっとコネクターNEOとも連携可能。OBSへのコメント表示や、WordParty機能による賑やかな画面演出も簡単にできます
使い方は、公式サイトからダウンロード後、配信先を登録して読み上げや表示設定をカスタマイズ、OBSにウィンドウキャプチャするだけ。リスナー管理機能やVTube Studio連携(PRO版)もあり、演出を強化できます。
「わんコメ」は、VTuber配信に必要なコメント管理・演出・読み上げ機能を1つで網羅でき、カスタマイズ性や拡張性も高いツール。初心者から上級者まで幅広いVtuberにおすすめです。
Stream Deck
Stream Deckは、Elgato社が提供するVTuber向けの配信操作デバイスです。PCにUSB接続し、専用ソフトで各ボタンに好きな機能を割り当てられます。配信中のシーン切り替え、効果音再生、ミュート、エフェクト発動などをワンボタンで実行でき、VTube Studio連携でアバターの表情やポーズも直感的に変更可能です。
マクロ機能を使えば、複数操作を一括実行することもできます。さらにボタンごとにアイコンやラベル設定ができるため、操作ミスも防止。配信以外にも動画編集やWeb操作に活用でき、作業効率を大幅に向上させます。VTuber配信の操作をスムーズにしたい方に、非常におすすめのツールです。
Voicemod
Voicemodは、リアルタイムで声を変えられるWindows向けのボイスチェンジャー&サウンドボードアプリです。
VTuber配信やゲーム実況、ボイスチャットなど幅広いシーンで活用されています。100種類以上のボイスフィルターで男性→女性、ロボット、アニメ声など自在に変換でき、400種類以上の効果音もワンクリックで再生可能です。
DiscordやOBS、VRChatなどほぼ全てのマイク入力アプリに対応し、専用ミキサー不要で簡単に導入できます。さらに「VOICELAB」でオリジナルボイス作成も可能。アバターのキャラクター性に合わせた声作りや配信演出に最適で、VTuberや配信者に特に人気のツールです。
Vtuberの配信方法に関するよくある質問
最後に、Vtuberの配信方法によくある質問をまとめます。
Q1. Vtuber配信はスマホだけで始められますか?
A. はい、可能です。アプリ「IRIAM」「REALITY」「Mirrativ」などを使えば、スマホひとつでLive2D風やアバター風の配信ができます。また、iPhoneのFaceID機能を使った高精度トラッキング対応アプリも増えています。ただし、表現の自由度や配信の安定性はPC配信に比べて制限があります。
Q2. PCでの配信に最低限必要な機材は?
A. 基本的には配信用PC(中〜高スペック推奨)、マイク(USBマイクでもOK)、フェイストラッキング用カメラ(WebカメラまたはiPhone)の3つです。加えて、無料ソフト「OBS Studio」や「VTube Studio」などを使えばすぐに配信を始められます。
Q3. Live2Dと3D、どちらが初心者向け?
A. 基本的にはLive2Dです。Live2Dは導入コストや必要スペックが低めで、アニメ風の表現にも向いています。3Dは自由度が高い反面、制作費用・機材(トラッキングデバイス)・運用コストが高くなる傾向があります。
Q4. コメントを読み上げたり表示したりしたいときは?
A. 「わんコメ」というソフトがおすすめです。コメント読み上げ・画面表示が可能で、YouTube・Twitch・ニコニコなどに対応しています。また、Windows限定で「棒読みちゃん+OBS連携」も可能です。OBSの「ブラウザソース」機能と組み合わせると画面上にコメントを表示できます。
Q5. 複数の配信先で同時配信するには?
A. 「Restream」や「Streamlabs Ultra」などのサービスを使えば可能です。YouTube+Twitch+Facebookなど、複数チャンネルへ同時に配信でき、視聴者の分散を防げます。ただし無料プランでは一部プラットフォーム制限や透かしロゴ挿入などの制限があるため注意が必要です。
まとめ:Vtuberは自分に合った配信スタイルを見つけよう
VTuber配信は、手軽なスマホから本格的なPC環境まで、多様なスタイルで始められます。重要なのは、自身の目標と予算に合った方法を見つけること。最初から完璧を求めず、まずは簡単な環境でスタートし、楽しみながら徐々にクオリティアップを目指すのが継続の秘訣です。
配信プラットフォームの選択も重要です。バランスの良いYouTubeを基本としつつ、配信内容や目標に応じて他のプラットフォームも検討しましょう。
何より重要なのは、配信を続けることと、視聴者との交流を大切にすることです。定期的な配信で視聴者との絆を育み、自分のペースで配信を続けましょう。焦らず、自分だけのオリジナルな配信スタイルを追求することが、成長への近道です。
ぜひ、この記事を参考に、あなただけのVtuber配信スタイルを見つけてください。