はじめに

現在では多くの方がスマートフォンを持ち、内蔵されたカメラを使用するようになりました。

使用する機会が増えたからこそ、内蔵カメラに物足りなさを感じることもあるのではないでしょうか?

コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)より、高性能なカメラを搭載するスマートフォンも珍しくない昨今、より高性能なものというと、デジタル一眼が選択肢に入ります。

最近では配信にも使える物もあるそうですが、どのように選べばよいのでしょうか。

今回はデジタル一眼の選び方を解説していきます。

目次

1.デジタル一眼ってどんなカメラなの?
2.デジタル一眼の選び方
3.初心者向け製品の紹介

1.デジタル一眼ってどんなカメラなの?

①スマートフォンのカメラとの違い

(1)撮りたい写真によってレンズが替えられる

最近のスマートフォンは、多くて3種類のレンズ(近接、標準、望遠)を、撮影シーン別に使用しています。

一方デジタル一眼は、撮影用途ごとにレンズを交換することができます。

近接撮影(マクロ)、高倍率ズーム、街撮り用、超望遠など、何種類ものレンズが販売されています。

同じものを同じ視点で撮影しても、レンズの特性によって違った写真が撮れます。

例えば撮影対象の前後を大きくぼかして、撮りたい物をより強調させる、という撮り方を意図的に行うことができます。

(2)イメージセンサーの大きさ

イメージセンサーとは、レンズから来た光を受け取る半導体素子のことで、大きいほど明るくて、鮮明な画像が撮影できます。

iPhone16Proのイメージセンサーの大きさは1/1.13インチ(約10.15×6.8mm)です。

一方デジタル一眼で使用されるセンサーはさらに大きく、4/3(フォーサーズと読む。17.3×13.0mm)、APS-C(23.4×16.7mm)、フルサイズ(36.0×24.0mm)の3種類です。

初心者向けの機種では、フォーサーズやAPS-Cが多く使われます。

(3)多様な撮影モード

主にISO感度、絞り値(F値)、シャッタースピードの3点を操作して、景色、人間、動物、自動車など、撮影に最適な設定を選ぶことができます。

ISO感度:光をとらえる能力の値で、数値が大きくなるほど暗い所でも明るく撮影できますが、ノイズも大きくなります。

絞り値(F値):イメージセンサーに写る像の明るさを表す数値です。F1.4、F2、F2.8…のように表され、数値が大きくなると像が暗くなります。

シャッタースピード:シャッターを開けて、イメージセンサーに光を当てる時間の長さです。

マニュアルで自由に設定することも、オートでカメラにお任せすることもできます。

ピントの合わせ方やスピードなどの性能は、カメラの機種やグレードによって違いますので、よく調べる必要があります。

➁デジタル一眼のメリット・デメリット

(1)メリット:画質

デジタル一眼を買う際の、一番のメリットは画質です。

大きなレンズやイメージセンサーにより、スマートフォンよりも高画質な、写真と動画を撮影することができます。

(2)メリット:撮影の自由度

多種多様なレンズと撮影モードを利用して、画質を低下させずに、同じ対象を違う印象で撮影できます。

またRAW形式という、明るさや色味の変更などを、画質の劣化なしで行えるファイルも生成できます。

スマートフォンでも画像を加工して、印象を変えることはできますが、画質が低下してしまうことがあります。

(3)デメリット:携帯性

デジタル一眼は軽いものでも、本体だけで350g程度、レンズを装着すると少なくとも420g以上になり、さらに高倍率ズームレンズを装着すると670g以上になります。

交換用のレンズまで持ち歩くと、専用の小さなバッグが必要になります。

一方iPhone16は170gで、てのひらサイズであり携帯性の差は圧倒的と言えます。

(4)デメリット:価格の高さ

デジタル一眼は最も安いもので約7万円前後からあります。

しかしそれに加えて、

レンズフィルター:レンズ本体をホコリや水滴から守る、透過度の高いフィルターで、特殊な撮影効果を与えるフィルターもあります。

カメラバッグ:カメラは精密機器なので、クッションの入った専用のバッグが必要になります。

ドライボックス:カメラ本体やレンズに、カビが発生するのを防ぐため、湿度を低く保つドライボックスが必要になります。

乾燥材:ドライボックス内に入れます。

などが必要になり、初期投資で最低10万円前後かかります。

2.デジタル一眼の選び方

①一眼レフとミラーレス一眼の違い

一眼レフ

一眼レフはレンズから入ってきた光を、ミラーを使用して光学ファインダーに誘導する機構のカメラです。

動くものを追跡して撮る場合、有利であるといわれます。

  • ミラーレス一眼

ミラーレス一眼はレンズから入ってきた光を、イメージセンサーに誘導し、得られた画像データをファインダーやモニターに表示します。

ミラーなどの機構を搭載する必要がないため、カメラ本体が比較的、小型軽量になります。

最近ではミラーレスが主流になりつつあり、性能的にも差が無くなってきています。

①レンズマウントの違い

メーカーやカメラによって、レンズとカメラを接続するマウントの規格が違います。

現在は以下のレンズマウントが主流です。

CANONキヤノン RFマウント
SONYα Eマウント
ニコンニコン Zマウント
パナソニックライカ Lマウント
富士フィルムXマウント、Gマウント
オリンパス、パナソニックなどマイクロフォーサーズ

➁イメージセンサーサイズの違い

イメージセンサーのサイズは、前述したとおり3種類あります。

(1)フォーサーズ

レンズ交換式のカメラの中では最も小さいセンサーサイズです。

カメラ本体が小型軽量で、マイクロフォーサーズマウントのレンズであれば、カメラとレンズのメーカーが違っても使用できるのが特徴です。

(2)APS-C

製品の種類が多く、初心者から中級車向けまでと、選択の幅が広いのが特徴です。

比較的小型軽量に設計できるため、大きさ、重さ、性能、価格のバランスが取れた製品が多めです。

(3)フルサイズ

標準的な市販カメラの中では、最も大きいサイズのセンサーです。

取り込める光量が多く、美しい画像が得られますが、本体が大きく重くなってしまう傾向があります。

中級から上級者向けの製品と言えるでしょう。

参照や注釈
【2024年】ミラーレス一眼カメラのおすすめ30選 初心者にイチ押しのモデルも厳選
ビックカメラ.com. 2024-12-14. https://www.biccamera.com/bc/i/topics/osusume1gan/index.jsp (参照2025-01-30)

3.初心者向け製品の紹介

デジタル一眼はカメラ本体のみの商品と、カメラ本体とレンズがセットになった商品とがあります。

始めて買う場合は「レンズキット」と呼ばれる、カメラ本体とレンズがセットになったものがおすすめです。

カメラ本体のみが欲しい場合は、「ボディ」と呼ばれる、レンズなしの商品を探しましょう。

①SONY VLOGCAM ZV-E10 II

https://kakaku.com/item/J0000045186

センサーAPS-C
画素数2600万画素
レンズマウントα Eマウント
液晶モニター3インチ可動式モニター(タッチ液晶)
動画記録4K 60fps
大きさ114.8×67.5×54.2 mm
重量約377g(バッテリー、メモリーカードを含む)

有線・無線でのライブストリーミングに対応するなど、動画撮影にも強いカメラです。

リンク先の商品は、レンズキットになります。

➁CANON EOS R50

https://kakaku.com/item/J0000040678

センサーAPS-C
画素数2420万画素
レンズマウントキヤノンRFマウント
液晶モニター3インチ可動式モニター(タッチ液晶)
動画記録4K 30fps
大きさ116.3×85.5×68.8 mm
重量約376g(バッテリー、メモリーカードを含む)

初心者向けの製品ですが、高性能なAF(オートフォーカス)や、画像エンジンを搭載しています。

リンク先の商品は、レンズキットになります。

③Panasonic LUMX G100D

https://kakaku.com/item/K0001589790

センサーフォーサーズ
画素数2030万画素
レンズマウントマイクロフォーサーズマウント
液晶モニター3インチ可動式モニター(タッチ液晶)
動画記録4K 30fps
大きさ115.6×83.1×54.2 mm
重量約346g(バッテリー、メモリーカードを含む)

非常に軽量で、価格が安価なのが特徴の、マイクロフォーサーズ規格のカメラです。

リンク先の商品は、レンズキットになります。

参照や注釈

デジタル一眼カメラの選び方【選び方のポイント】. 価格.com. 2024-12-09

 https://kakaku.com/camera/digital-slr-camera/guide_0049/ (参照2025-01-30)

まとめ

デジタル一眼は、写真や動画の撮影をより一層、楽しいものにしてくれるツールです。

いきなり購入するのはハードルが高い、と言う方にはレンタルでの試用をおすすめします。

本記事を読んで興味を持った読者さんは、ぜひデジタル一眼に触れてみてください!