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フルトラッキング機材ってなに?種類と特徴を紹介!
はじめに
フルボディトラッキングという言葉をご存知でしょうか?
VRChatの中でユーザーの体全体の動きを、アバターに追従させることを指します。
その際に使用する機材を、「フルトラッキング機材」と言い、よく「フルトラ機材」と略されます。
HMD(頭に装着できるゴーグルのような形状のディスプレイ。多くの場合ハーネスを頭にかぶせて支えることで、動いてもズレないように設計されている)と併用して、非常に高い没入感が味わえると評判です。
今回はフルトラッキングに必要な機材と、その種類についてご紹介していきます。
目次
1.フルトラッキングとは?
2.フルトラッキング機材の種類
1.フルトラッキングとは?
頭にHMDを装着して両手にコントローラーを持つ状態を、3点トラッキングと言います。
Meta Questは著名なHMD機器で、VRChatのVRモードでもよく使われます。
3点トラッキングに加えて、主に腰と両足首のセンサーを加えて、6点トラッキング以上にしたものをフルトラッキングと言います。
VRChatでは上記の6点トラッキングに加え、両膝、両肘、胸部の5点を追加した11点トラッキングまで対応しています。
センサーの数が増えるに従って身体への追従性が高まり、伴って没入感も向上します。
2.フルトラッキング機材の種類
①IMU(慣性)方式
IMU(慣性)方式は体にセンサーを装着して、そのセンサーから得た加速度・角度・方位の情報を解析・送信することで、体の動きを表現できる方式です。
メリットとデメリットを見てみましょう。
メリット
- 比較的価格が安い
- 遮蔽物があっても操作可能
- 設定後にすぐ使える機種もある
- 動作時間が長い
デメリット
- 足が滑っているような動きになる
- トラッキング性能が光学式より劣る
- 激しい動きは難しいことがある
- キャリブレーション(VR機器においては主に「視線認識測定」「ルームスケール測定」)を頻繁に行う必要がある
- 機材の入手が難しい
遮蔽物があっても操作可能というメリットは、中でも「VR睡眠」をするときに活躍します。「VR睡眠」とは体にマーカーを装着したまま毛布や布団をかぶって寝ることです。
IMU(慣性)方式の機器はメーカーの限定販売など、市販されていないものが多いようです。
そのため機材の入手は他の方式よりも難しいです。
➁光学方式
光学方式の中にもカメラで撮影した映像を解析して、体の動きを追跡する方式と、体に付けたマーカーを光学センサーで追跡する方式とがあります。
正確な名称がついていないようですので、ここでは前者をカメラ方式、後者を光学センサー方式と仮に呼ぶことにします。
➁-1.カメラ方式
市販のWebカメラとソフトウェアを使用して、体の動きを追跡する方式です。
メリット
- 価格が安い
- 体にマーカー等を付ける必要がない
- 機器が入手しやすい
- キャリブレーションが不要なソフトもある
デメリット
- 再現性や追跡速度が低い傾向がある
- カメラの撮影範囲内にいなければならない
- 足が滑っているような動きになる
- ミドルクラス以上のグラフィックボードが必要になる
ソフトは無料~1万円くらい、カメラに数千円~1万円くらい、と価格が安く手軽に始められるのが特徴です。
激しい動きには向かないようですが、手軽に始められる条件がそろっています。
➁-2.光学センサー方式
光学センサー方式はベースステーションから出た光線を、トラッカーで受け取ることで体の動きを追跡する方式です。
メリット
- 応答速度や精度が高い
- キャリブレーション回数が少ない
- 機材の入手がしやすい
- ユーザーが多いためトラブルの解決方法が豊富である
- 拡張がしやすい
デメリット
- かなり高価である
- 遮蔽物に弱い
- 動作時間がやや短い
- ベースステーションを付ける三脚などが必要
多くのIMU方式の機器と違って、光学センサー方式の機器は市販されています。
また中古品も多く出回っているため、比較的入手しやすいです。
最低構成要素はベースステーションが1基と、トラッカーが3個になります。
そこからトラッカーを増やして、トラッキング点数を増加させることができます。
最も高価ではありますが、フルトラッキングの中では一番人気の機材です。
まとめ
フルトラッキング機材は、多種多様な特性を持った商品があります。
せっかくVRChatを始めるなら、こだわりのフルトラッキング機材を用意してみるのもおすすめです!
本記事を読んで、自分に合う機材を検討してみてください!
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